ギャンブル

2004/06/08

tricolor

my父が母に訊いてた:
「こないだの冬ソナは俺はなんだかもう眠くて眠くてぜんぜん話がわかんなかった。ウツラウツラ見たり聴いたりしてたんだけど、なんだ、麻雀みたいな名前の人が居ただろ、あの人は何なの?どういう役?」


役は役でも、そっちは三色で、あっちはサンヒョクさんだよ。

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2004/05/05

abuelo おじいちゃん

昨夜、叔父(=父の末弟)からメールが来た。

祖父(※私が生まれるよりもけっこう前に亡くなってたので、私は写真でしか知らない)の日記が手元にあったのを思い出したので、読みにくい字を解読してパソコンで打ってみた、送ります、兄貴(=my父のこと)にも見せてやってくれ、とのこと。

ほほぅ、なるほどそれは興味深い。さっそくプリントアウトして読んでみた。祖父は某年3/20に亡くなったのだが、その年の1/1から3/14までの日記である。一日数行だけなので、サラッと読めた。3/14の日記がアッサリと終わったところで、叔父の「編集後記」があった。曰く、「日記はこの日で終わる。父○○○は、このあと△△市の■■病院に入院し、3/20に死亡。享年61歳であった。(と思う)


グッと来た。涙ぐんだ。取り急ぎ叔父に「ありがとね、親父にも見せます」とレスしてから、もう一度ゆっくりと初めっから読んでみた。


………ん? …こ…れ…は……これはいったい何だろう?


……?


1月1日 東風 晴れ 
…夕方、[  近所の家の屋号  ]に遊びに行く。 …

1月5日(日) 東風 曇り雨 
…[  近所の家の屋号  ]で一晩中遊ぶ。…

1月12日(日) 東風 曇り後雨 
…夜、[  近所の家の屋号  ]で[  人名  ]と二人で遊ぶ…

1月14日(火) 東風 雨 
…帰りに[  近所の家の屋号  ]に寄り12時(※深夜の)まで遊ぶ…


………Hey、grandpa……、


……この…「遊ぶ」…ってのは何のことだい?


父に訊いてみた。


…なんということでしょうっ(←大改造!! 劇的ビフォー・アフターの加藤みどり風に)


博打 だそうな。もっぱら花札だったそうな。


そういうつもりで叔父の昨夜のメールを読み返したら、あぁ、たしかに説明してくれてたわ。曰く、

「Reineはじいさんを知らないだろうが、まぁ小博打とパチンコと釣りが好きだった。短気で怒りっぽい所もあったけど、憎めない親父だった。」
そういうつもりで更にじいちゃんの日記を読み返すと、まぁ、打つこと打つこと。ほんとにギャンブル好きだったみたいです。そして、酒をやめないんだ、じいさん。心臓が悪くて、発作がひっきりなしで、薬は欠かせない身体で、注射もこまめにしていたようなのだが、酒をやめようとしないのである。

酒の飲めぬ祝宴は、まるで意味なし。」とぶんむくれている日が見つかったが。誰かに止められたのだろうか。とにかく死期の近い人の日記とは思えない、見上げた不養生の記録なり。これが私の祖父の最期の日々です:

1/6(※病院に行った模様)
患者の多き事この上なし。しばし遊んで来たれども尚多し。正月中の不摂生のたたりかとも思う。

(※診察の順番待ちの間に打って来てるんだぜ? これはパチンコだと思う)


1/25
9時半医者に行き、注射し、床屋に至り、[  近所  ] に立ち寄り少し遊んで帰る。

(※だから寄り道すんなって)


1/28
医者に薬取りに行く。帰りに[  お店  ]により遊ぶ。

(※だから真っ直ぐ帰れと)


2/1
注射をなし…略…あと少し遊び、4.40+で帰る

(※収支をつけてる場合じゃない)


2/3
直ちに注射に行く。終わりて、遊びに行き、[  店名?  ]で損し、昼食を取り、[  店名  ]にて350賭けて帰る。

(※注射のあと真っ直ぐ帰宅したことはあるんだろうか?)


2/4
注射方々遊びに行く。320とらる。

(※注射のついでにギャンブルってのが日課だったのだな)


2/5
8時50分のバスにて薬取りに行き、混んで11時半[  店名  ]で食事をなし、それより少し遊びに行きタバコ7と180取る。

(※だからね、爺さん、薬取りに行ったら真っ直ぐ帰って来いと)


2/7
温かなれどもぐずついたお天気なり。先ず、注射をなし、遊びに行く。しかれども、うまくいかず損して帰る。この日からだの調子悪しく頓服5を飲む。夜に入りても調子悪し。

(※爺さん、なぜか「お天気」って言うんだよな。そこだけ「お」がつくの。微笑んだ)

(※っていうかね、すごく具合悪そうだよね。だけど「遊び」には行くんだな)


2/10
注射に至り、少し遊んで3.5損する。

(※ほんとにイライラハラハラする。注射から真っ直ぐ帰らんかいっ)


2/12
10時医者に至り、診察をなす。薬を替える。それから少し遊ぶ。200損す。

(※だから…略)


2/13
西風の暖かい小春日和で一日中、[  近所の家  ]で日向ぼっこをす。風もなく暖かなれば、午後も日向ぼっこ。

(※そう。いつもそうやって穏やかに過ごしてくれればよかったのよ、おじいちゃん)


2/15(※銀行でお金をおろして、)
そのまま医者に行き、注射す。直ぐ遊びに行き、800円とり、[  店名  ]にて200円損す。帰りに[  店名  ]にて一杯やる。

(※注射⇒遊び。黄金パターン)


2/20
依然として体の調子悪く、午前中[  近所のお家  ]で遊ぶ。

(※依然として調子が悪いのなら…略)


2/21
注射方々頓服を貰いに行く。遊びに行きて1.5損す。

(※ノーコメント)


2/22
[ 市街 ]へ遊びに行く。2.50損して帰る。夜半までやる。

(※夜半までやるな、と)


2/24
午後より注射に行き、また注射液を買い来る。5時まで遊び6.00損す。

(※んっとに…)


2/25
[  市街  ]に遊びながら注射に行き、

(※遊びついでに注射なのか、注射ついでに遊びなのか、わからなくなってきた)


(※このあとしばらく「発作が激しい」「苦しい」「発作3、4回」「心臓に痛み」といった記述が続く)


3/7
朝まで遊んで200得る。一晩中眠らずに遊ぶ。

(※つまり、ギャンブルの記述が無い日は発作で苦しんでいたようだ)


3/9
[  市街  ]に注射に行く。朝2回発作あり。少し遊び、[  屋号  ]にて夜を明かす。1000もうかる。帰りは7時なり。[ 薬の名  ]の為か、気分殊に良し。


3/11
帰りに[  屋号  ]にて遊び、+1200円なり。朝まで遊び夜明けに帰る。


3/12
医者に薬を取りに行く。少し遊んで-200。それより[  近所  ]に行き、雨になり帰れず。2時まで遊ぶ。-250なり。


……で、3/14で日記が終わっている。学生結婚した息子(=my叔父)の同級生たちがpartyをひらいてくれることになったので、「それでは…」と出席を決心した祖父も東京に向かったのだ。そして、別の伯父の家でお祝い気分でお酒を呑んで、心臓を押さえて倒れたのだそうだ。

そして3/20に逝った。もうちょっと自分の身体を大事にしてくれる人であったならば私も会えたのかもしれない。そう思うと無念。

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