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2008/09/28

puku プクの容態

8月10日に兄一家が来るというので朝プクをお風呂に入れた。兄のところの犬といっしょに散歩に行ったりしてふつうに過ごした。

8月13日の朝、散歩のときに一度プクが草の上で前のめりに転んだ。あとは普通に歩いて家に帰り、私はおちごとへ。

8月14日の朝、散歩のときに立てつづけに二度、前日と同じように転んだ。なにかおかしいと感じたので、ベビーカーに乗せて帰宅。「なんか、プクの前足、おかしくない?」と聞いたところ父も「そうだろ。なんか俺も思った」と。その日はこの近隣でうちがかかったことのある獣医が二軒とも休診日だったので、歩かせないようにと言い残して私はおちごとへ。

8月14日の夜、やっぱり歩き方がおかしい。右前足がちゃんとつけないみたい。トゲでもささっているのかと思ったがそうではない。右肩を脱臼してるのかとも思ったが、夜中、いや、これはそういう異変ではないと思い始めた。麻痺しているようだと感じた。

8月15日の朝一番に獣医さんに連れて行くように言い残して、私はおちごとへ。昼過ぎに家に電話を入れたところ、やはり麻痺しているとのこと。

8月16日の朝、もう一軒の獣医さんにこんどは私が連れて行くと、やはり右前足が麻痺していると。


そこからは、バスタオルに穴を開けてちくちく縫って「介助ベルト(前足用)」を作り、それで支えて―――というか吊り下げるようにして―――散歩に連れて行くようになった。散歩と言っても歩行訓練と排泄のためだけ。昨冬なんかは1時間半もガンガン猛スピードで歩くような子だったんだが、もうそういう意味での散歩はムリ。

連日の注射とのみ薬で、8月最終週(豪雨のころ)は自力でも2mくらいならピョコピョコ歩けていた。(床にはヨガマットなんかを敷いて滑らないようにしてた)


9月に入ってからは、もう、麻痺の拡がるスピード(?)に薬が追い付かなくなった。

9月真ん中くらいにはほぼ四肢麻痺になりました。そのころにはもう「介助ベルト」も役に立たなくなった。それで前脚・胸を吊ってあげても、後ろ脚まで麻痺していては立てない。

今はもう寝たきりです。寝返りも打てない。わずかに左後ろ脚が反応するだけ。蹴り蹴りとか、肉球の間を拭き拭きしてるときに「むすんでひらいて」状態になるとか、そういう反応がわずかにその足に残っているだけ。

9月20日に獣医さんで注射を打ってもらったけど、もう先生も匙を投げた感じだった。「明日、どうしましょう…?」と私が聞いたとき先生も困ったように「……どうしましょう……」と言ってたから。


もうできることはないように思う。30万円くらいは軽くかかる大手術を遠くの大病院でやるという策が残っているけど、それで機能が回復する保証もないのならそれだけの負担をこの子にかけるのがいいのかどうかわからない、というのは地元の2軒の獣医さんに言われた。

今は苦しいとか痛いとかは無いようである。ただ動けないことで苛立っているというかんじ。もしもこのあと苦痛を感じるようにでもなって、為す術もないのならば、その時は考えないといけない。


こうなってから2度お風呂に入れてあげたけど、首の座らない大きな赤ちゃんのようだ。ぐにゃぐにゃとなってしまうので、たいへんだ。8月10日にお風呂に入れた時はプクちゃん専用湯船(として使っている、衣装ケース)の中で気持ちよさそうにヌクヌクしていたものだが、今はもうお座りもできない。私が手を放したら溺れちゃうよ、水深5cmくらいでも、たぶん。


この1週間強で完全に足が立たなくなってからは、排泄が大問題になった。そういう姿勢がとれないのだから排泄の気分になれないみたいで。

それでも、「寝たきり 犬 排便」などとググって調べた結果、お尻をコチョコチョしてからお腹をモミモミしてグールグルグールグル撫で回しているとそのあとしばらくしてから寝たきりでムニュルンと上手にしてくれるようになった。そのテクをマスターするのは私もプクも早かった。1回2回くらいでそのルールはわかってくれたようだ。

しかしおしっこの方はどうしたらよいかわからない。頼むからおしっこシートでお漏らししてくれと言い聞かせながらお腹を撫で撫でしてるんだが、こればっかりはプクもよくわからないみたいでどうしてもできない。昔うちに来た時は1日に2リットル近くの水を飲む異常な状態だったから、お漏らしなんて無限大にしていたんだが、あの頃の漏らしっぷりを思い出せないのかと。

一昨日だかは、じつに38時間もおしっこをしなかった。可哀想で心配で私は前の夜は何度も起きてお腹をさすったりしたんだがしてくれず。「朝一番で獣医さんに行こう」と言い聞かせていたところ、朝の散歩に連れ出すときにペットカートの中で大量に漏らしてくれた。

※ 右のペットカートを買ったんだ。3年強、ずーっと人間用のベビーカーを使って来たんだが、座った姿勢を保てないのだからもうベビーカーは使えない。だからペットカートを買ったよ。

ペットカートの中で寝たきりだけど、それなりにプクの好きだった場所にはできるだけ行ってあげるようにしてる。ホームセンターとか、近所のサッカー場とか、川べりとか。景色を見て匂いをかいでるだけでも楽しいだろうと思う。


さて、そのペットカートに敷いたおしっこシートに大量に漏らしてくれるわけだが、そのたんびに「えらいえらい」とべた褒めである。昔からなぜか我が家ではプクが散歩中におしっこしてもうんちしても「えらいねえ」なんつってわけもなく褒めてたんだが、今はもうべた褒めである。「えらいえらい」「ぷっくん、いい子だもんねえ」と揉みくちゃである。

ここ2日半ばかりはけっこう頻繁にお漏らししてくれるのでホッとしている。


食欲はものすごくある。りんご、にんじん、にぼし、キャベツ、納豆、そうめん、ヨーグルト、などなどをお箸か手のひらで食べさせている。それでお水とかペット用ドリンクなんかはスポイトで飲ませる。「食べてくれてるうちは大丈夫よ」といろんな人に声をかけられるが、「うちも死ぬ直前までよく食べたわ」という人もいるので、ほんとうにそろそろ覚悟はしないといけない。


麻痺の原因がよくわからない。もう一軒かかってみようかとも思う。あんまり遠くへは行けない。どこか、ブラックジャックみたいな名医とか、藤枝梅安みたいな、鍼一本でなぜか直してくれたりする名人を御存知だったら教えてください。


プクがこうなってからは散歩途中によく人に話しかけられる。「介助ベルト」なんかで吊ってたころは、見知らぬおばさんとかが追いかけてきて、「うちも前の犬がそうなって…」と体験に基づいたアドバイスをくれたりした。

最近はもう歩かせることは断念したからペットカートで連れまわってる。ペットカートでグデーーーーンと伸びているプクを見ればたいていの人が「可愛いわねぇ」と言ってくる。いや、ほら、プクってどこからどう見ても可愛い顔してるから、見知らぬ人もそりゃぁ微笑みかけずにはいられまい。

1. すると私が「麻痺しちゃってて……」という。
2. 相手は「あらー!」「まあ!」となる。
3. そしてたいてい「何歳?」と聞いてくる。
4. 「もともと捨て犬だったので何歳だかよくわからないんですよ」と答える。
5. そうなるともう、「いい人に拾われてよかったわねえ」である。
6. いろいろ話すうちに小母さん~お婆さんは高確率で泣き出してしまう。

もともと3.→4.→5.の流れはプクを保護してからの4年間で何百回と経験してきたんだが、今はその前に1.と2.がつき、5.の「しみじみ」の度合がこれまでよりも倍増したかっこうである。そして6.が新展開。

泣きながら「ごめんなさい……耐えられなくて…」と立ち去ってしまう人あり、涙ながらに励ましてくれる人あり、泣きながらプクの頭を撫でてくれる人あり。

そんなだから、一度散歩に出かけるとなかなか帰宅できない。近隣一帯で説明して回ってる感じだ。


代理ミュンヒハウゼン症候群っていう人間は、この「いい人ねえ」に酔い痴れたくて自分の子供とかを故意に傷つけたりするわけだよね??? 私はプクを故意にどうこうしているわけではけっしてないが、それでも毎日のように1.~5.(+ときどき6.)の流れをやって帰宅していると、あるいは自分は「いい人に拾ってもらって幸せねえ」を聞きたいがためにプクを連れ出して連れ回しているんじゃないかと問うこともある。

夜中など、かたわらで寝ているプクに「このおうちに来てからプクちゃん幸せだったよね?」って恩着せがましく質問しながら撫でるが、プクがどう思っているかはわからない。この家で保護してからの4年間、プクの気分のいいようにいいように伸び伸びさせてきたつもりなので、たぶんプクは幸せだったと思う。

この4年間、プクを怒ったことがない。というか、プクは怒られるようなことをいっさいしない子だったから。いい子いい子で、溺愛してきた。


こうなってからプクは怒りっぽくなった。抱っこしようと近づくだけで歯をむき出して怒ってみせる。が、抱っこされると途端におとなしくなる。

昔は「ごはん」とか「しゃんぽ(=散歩)」とか「ちっこ」とか聞くと、肯定の返事としてしっぽを振っていたものだが、もうたぶんプクのしっぽは動かない。


9月頭だったか、一段ガクンと落ちたかのように動きが悪くなった時があった。夜、プクをフローリングに寝かせて私は仕事をしていた。しばらくしたらフローリングをカツカツカツカツと歩きまわるような音が聞こえたので変だなと思った。プクはもう歩きまわれるわけがないのだから、猫どもがプクの周りでゴソゴソいじわるでもしているんだろうと。

私は、だから、振り返った。
プクは寝たきりだったが、四本の脚の先っちょをわずかに動かしていた。あの時は4本とも動いてた。その爪先がフローロングにときどき当たるカチャカチャいう音を私は聞いていたわけである。

夢の中でどこかを駆け回っているのかと思ったら、不憫でならなかった。

この子は枯れ葉の上をクシュクシュカシャカシャ音を立てながら走るのが好きなんだと、昨冬ようやく気付いたというのに。今年の冬が来る前にこういうことになってしまってやりきれない。

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コメント

猫も今年の夏はたいへんだったな。

クロスケ氏の場合は6月頭くらいから2か月もの間ずっと鼻炎で、いや、鼻炎って猫の場合ばかにできないらしくて、もうダメかと思うくらい衰弱した日もあった。

必死で飲ませた薬のおかげで回復し、今俺の隣で寝てるよ。

マミィちゃんはマミィちゃんで何か月か前にお腹の皮膚がポツポツなっちゃってたのがいったん治っていたのに、夏に再発してしまって。

そんなこんなでこの7月8月は獣医さんの薬の袋が3匹分そろっていたこともあった。

薬を飲ませる時は美味しい缶詰で飲ませることにしているので、クロスケ・マミィ・プクは音で覚えたようである。誰か一人に薬を飲ませようとガサガサと袋を探していると、他の二匹もキッとこっちを見つめる。

結局いつも3匹全員にその美味しいエサを食べさせることになる。

で、そんなこんなをしているとブーコさん(=ブーコさんは皮膚が弱い子なので茶の間には来られないように隔離している)も「あいつら、なにか美味しい思いをしているようだ」と気づくようで、猫小屋からニャーニャー催促してくる。

そんなこんなでこの夏はたいへんだった。

投稿: Reine | 2008/09/28 16:15

 お久しぶりです。
人もペットもいつかは衰え、旅立ってゆくと云う当たり前の事を
頭では理解していても、その当事者になると、感情が先にたち、
泣いたり、悲しんだり、辛くなったりしてしまうのでしょう。
人は、常に理性的に達観視できる程、強い生き物ではありません。
辛かったり、悲しかったりすることも、一人で抱え込まないで、
誰かに話すことで、少しは癒されるのだと思います。
そして、大事なことは、お互いにとって、その出会いが良きもので
あり、楽しい時間を共有できたことへの感謝につきると思います。
まあ、これも月並みな考えではありますが...。(苦笑)
 願わくば、あまり落ち込んでウツになられませんようにネ。
少しは気休めになればと思い、書き込んだ次第...。ではまた。

投稿: カルロス | 2008/09/29 00:50

カルロスさん
ありがとうございます。
まだまだよく食べてよく寝て元気なように見えます。

排泄はなんでもうまいことシートで済ませて且つちゃんと鳴いて知らせてくれるようになったし、月・火と雨続きだったので、表に連れ出さずにいました。(飼ってから4年間で初めて散歩をサボったと思います)

そしたら、不満がたまったのか、月夜も火夜もキュンキュン鳴いて私はほとんど眠れず困りました。今朝になってもプクがたいへん機嫌が悪かったので、今日は朝早くからものすごく遠回りしてあちこち歩いてやりました。

そしたら機嫌が直ったみたいです。
おとなしく寝ているようです。

なんか、私はまだまだ奇跡的にケロッと治るんじゃないのかと思っているところがあります。このあいだ、プクの排泄を記録する表を作成したのですが、むこう何か月分作っておこうかなと考えていました。まだまだ元気に生きて行きそうな気がしているのです。

まぁ、でも、相変わらず寝たきりなのですがね。

投稿: Reine | 2008/10/01 16:31

reneさんの流してくださる動画で、猫さんだけでなく、たまに動くプクさんも出てきてくれて。愛くるしくて、なんかこう、末っ子的な気ままな感じで、愛されている感じでもあって。猫派なワタクシですが、その姿や、写真にだいぶ癒されておりました。原因不明の四肢の麻痺なんて、そんなことあるのか!と今はただ驚いております。
奇跡的にケロッと治ることを、密かに祈っております。枯れ葉の上、カサカササクサク歩いて楽しめる秋が来ますよう。こころから。
なんか支離滅裂ですみません。

投稿: kaya | 2008/10/01 22:17

Kayaさん
まだ今日も快食・快便でしたからまだ元気かなとは思いたいのですが、お隣の犬が吠えた時や誰かが玄関のピンポンを押した時なんかには必ず張り切って吠えていたものが、昨日今日はもう吠えなくなってしまいました。吠えるのに必要な力が出ないのでしょうか。

今はまだ食べてくれるからこちらも落ち着いていますが、これがもっともっと衰弱するとか、あるいは麻痺が拡がって嚥下もできなくなるとか、そういう状態になった場合、こちらも精神的にかなりキツいと思います。

さっきもペットカートで長いこと歩いてきました。
絶対喜んでると思う。んだけども。

見守っててください。

投稿: Reine | 2008/10/01 22:51

ここ数日、毎朝4時からキュンキュン悲しげに苦しげに鳴くので、そのたんびに体の向きを変えてやったり水・ペット用ドリンクを飲ませたりお腹をさすったりなんだりしていて全く眠れない。

でも今日はほとんど寝息も聞こえないくらい静かに寝ていたので、3:40に飛び起きて生きているのか確認してしまった。ドキッとした。

生きてたーとホッとしたが、4時になったらやっぱりキュンキュン言い始めて、結局今日もこのあと眠れなそう。鳴いてくれて嬉しいんだかつらいんだか。

(今日の4時の鳴きは、おしっことうんちをしますよ!の合図だったらしい)

投稿: Reine | 2008/10/02 04:58

ごめん。最近blogや日記を外で読むことが多くて、写真が多そうなやつは家で読もうとかやってたらこの記事を読み逃していた(いつもの近況だと思ってたのだ)。
動けなくなっても外の空気を吸えるプクは幸せな犬だと思う。

投稿: Nisimura | 2008/10/11 16:15

あぁ、ごめん。最近ココログのコメント通知がどうもうまくいっていないようで、このNisimuraのコメントもぜんぜん気づかなかった。3週間も気づかずすみません。ありがとう。

プクはけっこう元気です。のちほど最新動画にておしらせします。

ただ、動けないというのを見てとった猫どもがプクを馬鹿にしすぎなのが可哀想。猫たち、追いかけっこの最中にプクを飛び越えてみたり、プクの鼻先を平気で横切ったりしています。

投稿: Reine | 2008/11/03 13:54

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